


その季節にしか着られない柄の入ったきものや帯は、時季との取り合わせが楽しいものですが、逆にいうと少しでも時期がずれてしまうと着用できない、しづらいものです。
季節にとらわれない柄ものがあると、夏をのぞく時季に着ることができるので重宝します。
季節のないきものの代表としては、色無地。改まった場合には、五つ紋、三つ紋をつけます。染め抜きの一つ紋をつけた綸子や縮緬は、改まった茶事や大寄せの亭主、客の場合にも広範囲に
着ることができます。
同系色の濃淡、または色糸を織り込んだもので、遠めには無地に見えるもの、縮緬などの裾濃ぼかしなども色無地に準じるきものです。むらぼかしは取り合わせる色めによって、色無地なみに扱われる場合もあります。
春の花、秋の花、冬の花と、四季の草花を盛り込んだ柄は、季節を問いません。また、桜と菊のように、春秋の取り合わせも多くあるので、春の茶会と秋の茶会に用いることができます。
花柄としては、椿の柄が長く咲くため、10月から4月頃まで使うことができます。バラやカトレアといった洋花も季節なしとなります。
花柄や蝶の柄でも、図案化したものは時季を問いません。
波、霞、遠山、雲、源氏車、風景、山水、御所解き、江戸解きなどの柄は季節なしとなります。
更紗やろうけつも、季節なしの着物・帯ですが、季節によって映える色めとそうでないものがあるので注意が必要です。
江戸小紋は、ごく一部を除いて季節にこだわらずに着ることができます。一見無地に見える正統派の小紋は格が高く、2色ものや大柄のものはこれに準じます。
抽象柄の小紋も、季節を問いません。直線や曲線で表現した柄のものは、大寄せなどの茶会に向きます。
帯のなかで季節感のないものには、名物裂写しがります。間道といわれる縞物にも季節の区別はありません。有職文様も格調が高く、付け下げや訪問着、色留袖にまで合わせられます。
季節を問わない柄のきもの・帯は便利ですが、茶会には、やはり季節を表した装いが向いています。
きものに季節がない場合は、帯で季節感を出し、きものに季節感がある場合には、季節なしの帯を合わせる、というように、
取り合わせを工夫すると良いでしょう。
江戸解 御所解 近江八景など、絵羽模様に使われる柄
四季の草花の入っている柄
桐鳳凰紋 鏡裏紋 有栖川紋 雲鶴 檜扇 山水模様など
雲 霞 遠山 連山 富嶽
水辺模様 流水 観世水 水鳥文様
源氏車 源氏雲 源氏香
有職文様の向かい蝶 小葵 浮線綾 八つ藤 幸菱 鳥襷 雲立涌
間道といわれる縞物や名物裂写し
角倉金襴 笹蔓緞子 いちご錦 荒磯緞子 太子間道 鎌倉間道 薩摩間道
葡萄唐草 唐花などの外国渡りの柄
江戸小紋 紅型 更紗
縞 格子 絣

男性が茶会に招かれたとき、お茶を習っていないから出席できない、とうことはありません。基本的なマナーと装いを知っていれば、
不安なくお茶を楽しめると思います。ただ、知らないことは素直に教えてもらう、という自然な態度が大事です。
お茶会、などというと着物のイメージがありますが、男性の場合は背広でもOK。ただし、派手なものではなく無地のものがよいでしょう。
また、懐紙と扇子は必ず持参します。
茶会での第一礼装は袴をつけます。羽織はつけないのがきまりです。「十徳」は茶人だけのもので、一般の方は許可なしには着用できないので
注意が必要です。
きものの地は、御召・上代御召・紬などの無地に、縫い紋をつけます。
帯は、角帯を締めます。綴織り・名物裂写しの織り帯・博多織りの献上柄や無地など。袴の脇から少しだけ見える帯の色に、
男性らしい色合わせをしてみては。
袴は、縞ものでもよいとされていますが、御召や紬のきものに調和する紬地を用います。袴の色には、鉄納戸色や栗皮茶のほかにも薄い色なら利休茶、
白茶、朽葉色など、落ち着いたものを選びましょう。
長襦袢は、袖口からのぞく配色のひとつ。無地やぼかしなどのさっぱりしたものを選んで、柄ではなく色に凝りたいものです。
半衿は、羽二重の紺色、ねずみ色、白茶など。
足袋は、お茶室に入るときは白に限られています。道中ばきは紺か黒ですが、バッグに白足袋を用意しておきます。
6月と9月は、女物と同様に単衣仕立てのきものを着用します。袷の表地と同じ素材のものでよいのですが、長襦袢と半衿は6月から9月まで絽や紗、または麻を使用します。
7月、8月の盛夏には絽・紗・麻を着ます。袴地と角帯にも夏生地があるので、そちらを用意しましょう。
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