


茶席に入って床の間を拝見するとき、まず軸を拝見します。その後、ひと膝動いて花の拝見をします。
花入れは、広間では胡銅、青磁、唐物籠、竹置筒など、堂々としたものが好まれます。花も風格のある凛としたものを生けます。
小間には、籠や竹筒に軽く入れるのが好まれ、花の数も少なめにします。焼き物の花入れは、形により広間と小間両方に用います。
お正月には、結び柳と椿。仲春には、レンギョウに山椿。初夏には、山ぼうしや牡丹の花。夏には、木槿や白芙蓉。名残りには、秋明菊。
開炉には、白玉椿。
花は、盛りを用いずに、少し早めを選んで時期が遅れないようにします。野にあるように・・・とはよく言われることですが、あまり凝るのではなく
自然のままを生けるようにします。花にも格があるため、一輪で生けられる真の花と5種に使うような行の花があります。


茶席での楽しみのひとつにお菓子があります。茶会で最初に手にするのが菓子器・お菓子です。
菓子器は、当日の諸道具の取り合わせの中で、形や材質が決められ、お菓子は催しの主題に合わせて選びます。
正月には、常磐饅頭や花びら餅。夏には、琥珀糖で涼やかに。干菓子の数々には花鳥風月、四季折々の季節感が表現されています。
お茶のお菓子が現在のように豊富になったのは江戸時代に入ってからのこと。それまでは、木の実や果実、貝、椎茸、昆布などが使われていたそうです。
砂糖が南蛮貿易によって入ってくるようになってからお菓子つくりが発達したと考えられます。
お菓子の中でも、きんとん、練り物、こなし、薯預、餅皮で包んだもの、葛などのの類を主菓子と呼びます。
花鳥風月の押しもの、飴でつくった有平、麩のせいべいなどは干菓子と呼んで、2つを区別しています。主菓子は濃茶に、干菓子は薄茶に用います。
薄茶だけでもてなす場合には両方を用いるのが正式ですが、最近は主菓子だけの場合が多くなっています。
主菓子は、蓋つきの食籠や銘々皿に、干菓子は平盆や足つきの盆に盛ります。食籠は、炉の季節には塗り物を、風炉の季節には焼き物を用い、
盛夏にはガラスを使ったりもします。また、茶事の濃茶には縁高と呼ばれる、重ねの塗り物が用いられます。


よく聞くお茶の茶碗に「楽茶碗」があります。利休居士が瓦職人であった楽始祖の宗慶に、抹茶専用の
茶碗を作らせたといういわれがあり、「楽」の苗字は秀吉から賜ったと伝えられています。
茶碗は、国内でつくられる「和物茶碗」と、中国や朝鮮半島から渡った「唐物茶碗」に大きく分けられます。
「和物」には、楽焼きのほか、全国で作られている「国焼き」があります。
遠州七窯といわれる朝日、赤膚、古曽部、志戸呂、高取、上野、膳所。また枯淡な趣きの瀬戸、丹波、出雲、志野、信楽、備前、萩、唐津。
磁器のような滑らかさと絵の華やかな仁清、永楽、万古、薩摩。
それぞれの地域で受け継がれてきた歴史と特徴があります。
「唐物」には、中国系の天目、青磁、呉須、赤絵、祥瑞。朝鮮半島系は、井戸、御本、堅手、粉引き、三島、伊羅保、高麗など。ベトナムから
渡った安南などは「島物」と呼ばれ、唐物とは区別されます。
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